アメリカ成人男性の平均体重85kg
日本人16歳以上男性平均体重64kg
アメリカにおける肥満者の割合
40〜59歳男性 1960年代初め13%が1980年代から急激に増加。1999年29%、2003年には35%。
いつからに対する答えはここ40年近くの現象。
BMI30を超える人の割合は、ディープサウスと呼ばれる南東部と南部の真ん中辺りにあるテキサス州が30%超えが多い。加えて、家庭の収入が低い層の方が肥満者の割合が高いことがわかった。肥満はぜいたく病ではなく、食べるものがないからやせているのではない。
肥満が増え始めた時期は、アメリカの心筋梗塞の死亡率が下がってきた時期と一致する。アメリカの東海岸で行われている研究によると1970年代から90年代で約半数となった。
この頃のアメリカの心筋梗塞対策の食事面では飽和脂肪酸(低脂肪、低コレステロール)。スーパーマーケットもその関連商品で埋め尽くされた。
理由は飽和脂肪酸が心筋梗塞の原因となりうることが明らかになっていたことに加え、当時のアメリカ人の脂肪摂取の半分近くは飽和脂肪酸であったが、着実に減り心筋梗塞も減ったが、肥満者が増えた。その結果、糖尿病が増えた。
これに対しては、穀物由来の食物繊維が少ない(精製された主食機会が増えた)こと。ソフトドリンクの大量摂取。これは安価に生産できるコーンシロップの開発(1966年)が大きく、2000年には毎日92g(370kcal)消費していた。
こうした経緯により、アメリカ政府は精製度の低いパンやパスタを増やし、野菜や果物を食べようという運動を進めてきている。小学校の自動販売機でもコーラから果物ジュースに入れ替えている。
佐々木敏の栄養データはこう読む
女子栄養大出版
第2版の第3章イントロダクション要約